YAMAHA SRX400が雨の日にエンストしてしまう持病の真の原因につきまして

この記事では、以前フードデリバリーの事業用バイクとして使用していた、YAMAHA SRX400 3VNのエンスト持病についてまとめます。同じように悩まれている方、出先で雨が降りエンストしないか不安になっている方の参考になりましたら幸いです。
YAMAHA SRX400の概要
YAMAHA SRX400はキャブレター(気化器)で燃料を噴射しており、現在では旧車と呼ばれる部類に入ると思います。このバイクは単気筒エンジンであり、燃料系統に不具合が生じるとすぐに結果として現れます。したがって、多くの人はこのバイクが雨の日になるとエンストしたり、エンジンがなかなかかからなかったりすると、その原因を燃料系統から探りがちかと存じます。しかしながら、事業用バイクとして使用し、土砂降りの雨の中も経験した私はついにこのバイクが雨の日にエンストしてしまう持病の真の原因を発見しました。私が考えた最強のエンスト対策!とでも思って読んで頂けましたら幸いです。
SRX400の特徴としては、単気筒エンジンではあるものの、キャブレターはプライマリとセカンダリという2つの構造からなっており、エキゾーストパイプがエンジンから2本出ている点が大きな特徴です。そして、空冷エンジンです。
その他エンジンオイルの循環方法がドライサンプ式である点など際立った特徴がありますが、特に上記の
「空冷エンジン、かつ、エキゾーストパイプが2本」
という点が重要になります。
意外に情報が少ない
YAMAHA SRX400は色々な型式があるとはいえ、そこそこ売れていたバイクだったと思います。特にフードデリバリーの事業用バイクとして使っていると、道ゆくサラリーマンのおじさんから「おお、SRX懐かしい」「SRX!?」「私も昔乗ってたよ。配達気をつけてね。」などとこのバイクを知る方から懐かしむような声が聞こえることもしばしばありました。
しかしながら、「雨の日 SRX400 エンスト」と検索をかけても、意外にこれだ!という情報がありませんでした。そのような情報の対策はすでに実施済みであったためです。古いバイクの宿命なのですが、このようなバイクは機械と対話をしながら地道に原因を探るしかないのでしょう。
エンストの発生状況
フードデリバリー稼働にこのバイクを使用していると、もちろん雨の日の走行は避けることができません。当然、雨の日にも配達はするのですが、SRX400 3VNは雨の日に以下の現象が頻発しました。
・雨の降り始めはエンストせずに走れる(20-30kmほど)
・なぜかそのタイミングでエンスト症状が現れる
・土砂降りだとエンストまでの距離が短くなる(体感)
・エンストが一回でも発生するとほぼ再始動が難しい
・再始動してもすぐにエンストしてしまう
上記の状況から、再始動にセルモーターを使用するSRX400 3VNの型式では、バッテリーの充電電荷を使い果たしてしまい、益々再始動が困難、という状況に何度か陥りました。
私は、営業ナンバーではあるもののSRX400で実家に帰省しようとしていましたが、雨の日にエンストするのが怖くて結局帰省できずに終わりました。
原因の究明と緊急的な対策
フードデリバリーでこのバイクを使用していたため、雨の日にエンストしてしまい、さらにこれが何度も続くと配達が困難になりすぐに貧困に陥ってしまいます。笑 (フードデリバリーは配達アカウントが命ですから、何度も配達中の商品を配達できないとBANされる可能性があります)
雨の日にエンストし、バッテリーがあがってしまった際に押し掛けを200回ほど試みたが再始動しない、という日もありました。ただただ足が筋肉痛になりました。
緊急的な対策として、何をすべきかyoutubeで色々コメントをいただきました。ちなみにこの動画は低評価がめっちゃ多いです。笑
その中でも特に多かったものが、プラグの交換とプラグコードの交換を推奨するものでした。つまり、イグニッションコイルから二次側、すなわち、エンジン側ではコイルによって昇圧された高電圧が印加されるため、雨の日になると漏電(リーク)し、プラグからの均等な点火が得られずにエンジンがストールするのではないか?ということです。後に記載しますが、この論理は正しいです。しかし、真の原因はそもそもなぜSRXに限ってこんなにもリークが発生するのか?ということです。
この時の緊急の対策として、以下を実施しました。
①プラグの交換
②プラグコードの交換
③イグニッションコイルの交換
④ガソリンタンクの空気穴の清掃
⑤キャブレターの分解清掃
⑥プラグキャップの交換
④、⑤に関しては、私自身が初めて雨の日にエンストした時の感覚が完全にガス欠に近かったため、点火系統ではなく燃料系統が悪いものだと思い込んだために実施したものです。
※ちなみに晴れの日にも謎のエンスト現象に悩まされたことがありましたが、それは明確にイグニッションコイルの交換で改善しました。晴れの日にもエンストする方はイグニッションコイルの劣化を疑ってみてください。
上記の緊急対策を施した後に雨の日に走行してみると、なんとエンストするのです!笑
おそらく、1日に数キロー十数キロしか走らない通勤ライダーでは上記の対策で十分効果が見込まれます。しかしながら、1日に100-150kmほど走行することも稀ではないフードデリバリーのバイクとして使用すると、雨の日にはほぼ必ずエンストすることが判明しました。
情報を探る
Googleで検索しても、これだ!という原因には辿り着けませんでした。しかし、Twitterで口語検索をしてみると、それらしい情報がありました。
・SRXが雨の日にエンストするのは持病
・それを防止するための治具が存在した
この治具とは、空冷単気筒エンジンから2本エキパイが出ていてその間を塞ぐことでプラグ部分に雨がかかるのを防止する、という趣旨のものらしいです。しかしながら、このとき私は、雨が直接プラグ部分に当たるとは想像できず、別の仮説を思いつきました。

上記の画像のように上空からの雨が直接プラグ部分にかかるとは考えられない構造をしています。

仮説と雨の日にエンストしてしまう真の原因
前置きが長くなってしまいましたが、SRXが雨の日にエンストしてしまう真の原因は、
「フロントフェンダーで弾ききれなかった前輪からの雨水の跳ね上げが直接プラグにかかって漏電していること」
です。


私は上記の治具の存在を知った時、自分も治具を作成して取り付けようかと思いました。そこでエンジン周りを確認した際に、エンジン部に砂利が堆積していることに気がつきました。普通のバイクならこんなところに砂利は堆積しません。そして、一応腐っても空冷エンジンですから、エンジン前部に治具を取り付けてしまうと冷却能力が落ちるのではないか?と余計な心配をし一旦考えを留保したことも功を奏しました。
つまり、簡単、かつ、乱暴に言うと、上空からの雨がプラグ部分に当たってしまうためにリークが発生しやすいのではなく、フロントフェンダーからの水の跳ね上げがあるために、それが直接エンジンにかかっているのではないか?と思い一つの仮説としました。
以前、郵便局に勤めていたことや、カブに乗ったことがありますが、カブは構造が異なるとはいえ空冷単気筒エンジンで、もちろん土砂降りの雨でもエンストしません。雨の日にも郵便が届くのはそういうことです。カブのフロントフェンダーは、ゴム板のような柔らかい素材で延長されており、これによって水の跳ね上げを防いでいることを思い出しました。

そして、雨の降り始めは問題なく走れて、数十キロ走るとエンストすることの意味もここで繋がります。雨が降り、路面に水溜りができてくるとそれを跳ね上げてプラグに雨水シャワー状態となり高電圧がリークしエンストしていた、と考えることができます。
恒久対策
真の原因はおそらく上記で間違いないと踏んだため、以下の恒久対策が考えられます。
・フロントフェンダーにゴム板のようなものを増設する
私自身は、仮設養生テープで雨の中走行していましたが、問題なく走ることができました。その後別の要因で廃車にして売却してしまったため、フロントフェンダーの改造までは行いませんでしたが、雨の中1,000kmくらいは走行して、あれだけ頻発していたエンストが嘘のようになくなりました。笑
まとめ
SRX400は事業用バイクとして使用するには色々と苦労がありましたが、楽しいバイクでした。雨の日のエンストに悩まれている空冷単気筒乗りの皆さんは何かの参考にしていただければと思います。
動画の方がわかりやすい方はこちら↓





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